やる気を引き出す声かけと仕組み化のコツ【年齢別・実例付き】
小学生の子どもに家事を任せたいけれど、何から始めればいいのか分からない。そんな悩みを持つ方へ。
小学生3人(小6長男・小4長女・小1次女)の母である私が実践している、子どもに家事を任せる方法をご紹介します。
小学生が家事をするメリット
国立青少年教育振興機構の調査によると、お手伝いを多く行っている子どもは自己肯定感が高く、自立的行動習慣や探究力が身についている傾向があるそうです。
我が家でも、子どもたちが家事を始めてから、こんな変化がありました。
- 自立心が育つ:「このくらいの家事は自分でできる」という自信
- 責任感が育つ:「自分の仕事」として家事に取り組む姿勢
- スキルに自信がつく:学校行事のキャンプでも苦手意識なし
年齢別:小学生ができる家事リスト
低学年(1〜2年生)
- 洗濯物をたたむ(フェイスタオルから)
- 食器を運ぶ
- お風呂の浴槽を洗う
- 自分の机を片付ける
中学年(3〜4年生)
- 洗濯物を干す・取り込む
- 洗濯機を回す(洗剤を入れてスイッチON)
- お米を研いで炊飯器にセット
- 簡単な料理の手伝い(野菜を切る、炒める)
高学年(5〜6年生)
- 炊飯(帰宅が遅いときに先に炊いておく)
- お風呂を洗ってお湯を張る
- 火を使った料理(味噌汁、ポトフなど)
- 一通りの家事を一人でこなせる
我が家の実例:段階的に教える方法
最初はフェイスタオル畳みから
我が家が最初に任せた家事は、洗濯物の中でもフェイスタオル畳みでした。
理由は、私が楽になるためというより、子どもの器用さを身につけさせるため。幼稚園で体操着を畳む指導があったため、タオルなら簡単にできました。
「一緒に家事しよう」というスタンスで、私が畳んでいる間、手持ち無沙汰になる子どもにやらせたのが始まりです。
様子を見ながら、平面に整えやすい薄いシャツなどにステップアップさせていきました。
料理は火を使わないところから
包丁も、最初は刃のついていないテーブルナイフを使って、バナナや茹でた人参、きゅうりを切るところから。
次にレンジの使い方を教え、冷凍おにぎりをチンするところから始めました。
火に慣れてもらうために、私が具材を切っている間に「これ炒めといてー」「煮込んでるのこげつかないように混ぜてー」と声をかけて、少しずつ火を使う作業を経験させました。
家庭科の授業が始まる頃には、一通りの家事を経験済みになっていました。
「できる人ができるときに」の柔軟な運用
我が家には固定の役割分担はありません。できる人ができるときにできることをやる、というスタンスです。
長女・次女はミニバスで週4〜6日練習があるため、家にいる時間が長い長男が炊飯やお風呂を担当することが多いですが、女子の方が気づきやすいタイプなので、全体としてはバランスが取れています。
やる気を引き出す仕組み:家庭内外注化システム
我が家の一番の工夫は、家庭内外注化システムです。
Houbiアプリで業務報告→承認→給与支払い
- 子どもがスマホアプリ「Houbi」で業務報告
- 私が承認
- ポイント付与
- まとまったらお金として引き出し(給与支払い)
時給換算600円で計算しています。最低時給1,100円の半額以上にしたかったのと、継続すれば月5,000円くらい稼げるラインに設定したかったからです。
実際に外注さんを雇おうか真剣に考えていた時期があったので、それよりは破格。本人の能力開発にもなるので、親としても納得できる金額です。
子どもたちの反応
次女はまだスマホを持っていないため、風呂洗いは都度払い(1回30円)ですが、「早くこのシステムに入りたい!」と張り切っています。
上の2人は、欲しいものができると俄然やる気を出します(笑)。
声かけのコツ
最初は丁寧に、今は自然体
最初は「困ってるときにこれやってくれると助かるんだけど、可能ですか?」と、大人に頼むような感じで丁寧に声をかけていました。
今では「これやっておいてくれる?」と普通に頼んでいます。
サンドイッチ法で伝える
家事が終わったら、まず「ありがとう!流石!助かったよー」と感謝を伝えます。
改善点があるときも、助かったことを前面に押し出してから、「こういう風にしてくれるともっとレベルアップで助かる!」と1つだけ改善点を伝えます。
期待値以上のときは、色をつけてお駄賃を渡すこともあります。
大前提は「偉い!」
他の子はやっていないかもしれない家事をやってくれているから(私自身も幼少期はやっていなかったので)、大前提として「偉い!」が先に来るようにしています。
まとめ:家事苦手な母だからこそ、仕組み化で乗り切る
私自身、ADHD傾向があり、片付けや淡々とした繰り返し作業が苦手です。子どもが3人になったタイミングで、ワンオペが完全にキャパオーバーになりました。
「自分ひとりで何とかしなきゃ」という固定概念を捨て、チームとして機能させることを優先した結果、上の2人は戦力化が完了し、一人でやるときの2.5倍くらい早く家事が終わるようになりました。
「母がポンコツだから、自分でできることはやる」
そんなスタンスで、子どもたちは自立心を育んでいます。
家事が苦手な親御さんこそ、子どもに家事を任せる仕組みを作ってみてはいかがでしょうか。

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